保護者へ伝える前に確認する事実
推測や評価ではなく、記録で確認できる内容をそろえます。
- 発生時刻、場所、直前にしていた遊び
- 傷の部位、皮膚の状態、出血・腫れの有無
- すぐに行った処置と処置後の様子
- 近くにいた職員と当時の配置
- 保護者連絡、受診、管理職報告に関する園の基準
伝える順番と会話例
けがをした子の保護者には、傷と処置を最初に伝えます。
- 『本日○時頃、○○で遊んでいた際、腕に噛みつきがありました』
- 『傷は○○の状態で、すぐに○○の処置を行いました』
- 『ご心配をおかけして申し訳ありません』
- 『現在は○○の様子です。ご家庭でも変化があればお知らせください』
- 『園で状況と配置を振り返り、○○を見直します』
伝えないこと・断定しないこと
関係する子ども双方の尊厳と個人情報を守ります。
- 噛んだ子の名前、家庭状況、発達に関する情報
- 『乱暴な子』『いつも噛む』など人格を表す言葉
- 確認できていない動機や『おもちゃを取られたから』という断定
- 『よくあること』『成長すれば治る』だけで終える説明
- けがをした子、噛んだ子、家庭のどちらかへ責任を寄せる表現
園内記録と再発防止
子ども個人の問題ではなく、行動の前後と環境をチームで見直します。
- 混雑、待ち時間、玩具の数、音、疲れ、空腹など直前の条件
- 噛みつきが起きやすい時間帯と場所
- 職員の立ち位置と死角、別の対応が必要だった位置
- 子どもが言葉・身振り・距離で伝えられる環境
- 変更した環境と、その後に見られた子どもの姿
NEXT ACTION
このまま保育の準備へ進む
よくある質問
噛んだ子の名前を尋ねられた場合は?
相手の子どもを特定できる情報は伝えず、確認できた事実、処置、現在の様子、園として行う環境・配置の見直しを説明します。
『よくあること』と説明してよいですか?
発達上見られることがあるという説明だけで終えず、けがへの謝意、処置、現在の様子、再発防止を具体的に伝えます。
繰り返す場合はどうしますか?
個人の性格として扱わず、時間帯、混雑、玩具、疲れ、言葉で伝えにくい場面、職員配置を記録して園内で検討します。
参考にした公的資料
- 厚生労働省『保育所保育指針』 ↗
発達過程と一人ひとりの状況を踏まえ、環境を通して行う保育の基礎資料です。
- こども家庭庁『教育・保育施設等の事故防止ガイドライン』 ↗
活動前の安全確認、重大事故の防止、事故発生時の対応を確認できます。
公的資料の趣旨を踏まえ、保育現場で検討しやすい参考例として再構成しています。園のマニュアルと原文も確認してください。